ロードセルとは?基礎知識まとめ

「ロードセル」という言葉を聞いたことはありますか?普段の生活で目にすることは滅多にありませんし、一般の方が手にとる機会もほとんどないので、どんな時に、どのように使うものなのかご存知でない方も多いかと思います。
ロードセルの用途は多岐に渡ります。様々な場面で使用され、目にみえないところで私たちの生活に欠かせない存在となっています。ここでは、「ロードセルって何?」「どんな時に使うの?」「聞いたことはあるけど、詳しくはよく知らない」という方向けに、ロードセルの基礎知識について詳しく紹介していきます。

ロードセルの基礎知識

ロードセル

ロードセルに関する基礎知識として、そもそもロードセルとは何か?どんな時に使う物なのか?さらには導入メリットや種類について知っているようで知らないことを色々まとめています。

ロードセルとは?

ロードセルは、「荷重を測定可能な電気信号に変換するための装置」です。これだけ聞くと何だか難しく感じますが、もっと簡単に言えば、ロードセルとは「力を計測するセンサ」のことを言います。
ここで言う力(荷重)とは、質量やトルク、圧力等を指します。ロードセルはこれらの目には見えない力を電気信号に変換して出力するセンサのことで、「荷重変換器」とも呼ばれます。ロードセルによりデジタル数値として電子化された信号は、モニター表示やデータの保存等を行えるようになります。

力を計測するセンサは他にも色々ありますが、中でもロードセルは種類が豊富で、様々なシーンで利用されているセンサとして知られています。
例えば、今や日常生活に欠かすことの出来ない“携帯電話”、“DVD-ROM”や“Blu-rayレコーダー”などのOA機器製品、“自動車部品”など、見えないところでロードセルの荷重管理技術が採用されています。

ロードセルはどんなところで使用される?

ロードセルは力を測定するセンサですので、質量やトルクの測定が必要なところで数多く利用されています。
一口に力を測定すると言っても、「ロードセルを使って質量を測定する」、「ロードセルを使って力を測定する」など、用途により利用方法は異なります。

質量を測定するためのロードセルは、身近なところで言うと、一般のご家庭にもあるような体重計や電子はかりなどで使われています。また目にする機会は少ないですが、天びんや産業用はかり、宅配サービスのカウンターや空港のチェックインカウンターなどに置かれている重量を軽量するためのはかりなどにもロードセルが使われています。
一方、力を測定するためのロードセルは、プレス成形機器や圧入などの荷重管理、試験機、流量計などで使われています。

ロードセルの導入メリット

ロードセルは荷重管理が必要なシーンにおいて、素早く正確に力を測定できます。
例えば、圧入力の測定が必要なシーンでは、ロードセル付きのプレスが品質向上に大いに役立ちます。プレス動作回路を搭載したエアープレスに、荷重力の測定が出来るロードセルを付けたプレス機は、適正な加圧力を判定し、設定したプレス出力に合わせて荷重をコントロールすることで安定した品質管理に最適です。

目には見えない物理的な力を電子信号に変換して荷重を測定するロードセルは、測定器とセットで利用することで測定結果を電子データとし表示させる、内蔵メモリに記録することも可能です。電子化したロードセルのよる測定データは、独自の集計や検査などで活用することができます。

ロードセルの形状

ロードセルの形状を大まかに分けると、「ビーム型」「S字型」「コラム型」「ダイヤフラム型」という4つのタイプに分かれています。
各ロードセルは計測できる荷重の方向がそれぞれ異なります。ロードセルを荷重の方向により分類すると、「圧縮型のロードセル」、「引張型のロードセル」、「両用型のロードセル」があります。測定したい荷重の方向に応じ、適したロードセルを選択することが重要です。
許容を超えた力をかけた場合や、荷重方向とは異なる方向へ力をかけた場合は破損する恐れがあります。使用する場所や用途、荷重の方向によって適したロードセルを選び使い分けることが重要です。

プレス作業専用のロードセル

ロードセルは主に重さを量るためのロードセルと、主に力を測るためのロードセルがあり、形状や方式によって様々な種類と容量が存在します。
すべての場所で使用できるオールマイティーなロードセルは存在しません。ロードセルを使える既定の金属は、方式や種類によって異なるため、場合によっては用途や使用する場所に応じて専用のロードセルが設計、製作されることもあります。使用する場所や計測したい荷重の方向によって適したロードセルを選択することが精度の向上につながります。
ロードセルには引張型、圧縮型、両用型といったタイプがあります。例えば、「プレス作業」では圧縮方向の測定値を出力する「圧縮型」のロードセルを使用します。
プレス作業では、定格荷重(定格容量)を越えてしまうとロードセルがひずみを起こし、型ズレや芯ズレの要因になります。一度ひずみを起こした場合は修理できなくなります。また、横や斜めの方向から力が加わると、定格荷重の1割から2割ほどの荷重でひずみを起こす場合もあることから、プレス作業では専用の圧縮型のロードセルを使用します。
プレス機に取り付け簡単な構造をしたロードセルや下置型ロードセル、既設のプレス機への組み込みが容易な超小型ロードセル、設置場所に応じてアタッチメントを付け替えれば高さやスペースをとらず設置可能な超薄型ロードセルなど様々な種類があります。

ロードセルの使用上の注意点

ここでは、プレス作業の荷重良否判定にロードセルを使用する際の注意点を紹介します。
プレス作業では、圧縮方向への荷重の測定ができる「圧縮型」のロードセルを使います。正確な荷重を測定するには、ロードセルに対して荷重負荷面以外に荷重を加えることなく、適切に負荷をかけることが重要です。過負荷の状態は偏心荷重や横荷重、曲げやねじれ等の要因となり、測定精度が低下するだけでなく、最後に行う押切りの作業で破損してしまう恐れがあります。また、不適切な負荷で使用続けるとロードセルが壊れて、本来の性能を発揮出来なくなることも考えられます。
過負荷による破損を避けるには、荷重管理装置付きのロードセルの導入をおすすめします。荷重管理装置付きのロードセルは、圧入力の判定をした後に設定荷重まで加圧をするため、過負荷を回避し、不良の発生を防ぐといったメリットがあります。



目に見えない力を測定することができるセンサ「ロードセル」について紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?ロードセルは普段の生活では滅多に目にすることはありませんが、実は身近なところで使われているデジタルの計量器や体重計などの家電製品をはじめ、携帯電話や自動車部品など、ロードセルの荷重管理技術はさまざまな場所で採用されています。

ロードセルは定格容量や精度、使用環境、形などによって数万円するものから、数十万円、数百万円するものまで多種多様な種類が揃っています。どのタイプのロードセルを選ぶべきか迷った時や、設置方法などが分からない時は、導入前はもちろん、導入後にも柔軟なサポートを受けられるロードセル製造販売メーカーへ相談するのがおすすめです。